にきび・おでき・吹き出物
呼び方はそれぞれですが、「尋常性痤瘡」といいます。思春期から青年期の男女の顔や背中、胸などに出来てきます。
30 歳前後では口周りやフェイスラインに集中してできる傾向があります。
正常な肌はターンオーバーといって約28日周期で新しい皮膚に生まれ変わっています。
ところが、毛穴に皮脂が溜まっていたり(面皰)、角質が溜まったりするとこのサイクルが狂い、いつもは悪さをしないアクネ菌などが増えてきてニキビの原因になります。あるいは、ホルモンのバランスが崩れたりしても起こってきます。
また、男性ホルモンの分泌が多いと皮脂の分泌を促してしまうためニキビが出来やすくなります。
これに便秘や睡眠不足、喫煙などの生活習慣による影響やメイク・不十分な洗顔、日焼けなど日常の些細なことが影響を及ぼしてきます。
当院では、表皮角化細胞の分化を抑制して「面皰」の形成を抑制し、炎症性ニキビを減らす外用剤の処方やニキビ予備軍である「面皰」を取り出す処置を保険で行っています。
炎症を起こしたニキビには抗生物質の外用や内服による殺菌と、抗炎症剤の内服で治療を行っています(保険適応)。
→当院では専用の器具で「面皰」を取る処置を行っていますので、気軽にご相談下さい。
また、「ふた」の役目をする溜まった表皮角質については、その分化を抑えてくれる外用剤が新しく出ましたので保険で治療ができるようになりました。ただし、妊婦さんには使えません。
ここから一歩進むと、赤く腫れて痛みのある感染したにきび「赤ニキビ」となります。この状態では面皰を取り出すのは難しくなります。
抗生物質の外用や内服による殺菌と、抗炎症剤の内服で炎症を抑える必要があります。
でも、みるみるひどくなる事もありますね。「赤ニキビ」がひどくなると感染の程度も重くなり、膿を伴います。外用や内服はもちろん、場合によっては排膿が必要になります。感染の度合いが重いほど、落ち着くのに時間を要し、色素沈着が残ったり、跡が陥没した状態になったりします。
せっかく落ち着いても、普段からニキビが出来にくいようにケアをしておかないと、十分治らないうちに、繰り返し同じところにニキビができたりするようになります。この悪循環が続くと、どんどん難治性になっていくため、ひどいときはケロイドのように皮膚が隆起したりしてきます。
こうならないように、生活習慣については注意して(できることからコツコツと)、適切なスキンケアを行い、ヤバいと思ったらとにかく早めの治療をすることが大切です。そして、この悪循環をはやく断ち切る事が大切です。
当院での治療について
当院では、「赤ニキビ」を作らない、あるいは速やかに炎症を直す方法としてケミカルピーリングやビタミンC のイオン導入、レーザーによる殺菌なども行っています。
ケミカルピーリングによって溜まった角質を取り除き、皮膚のターンオーバーを促します。同時にビタミンC を集中的にお顔に導入する事で、皮脂の分泌抑制やメラニン合成の抑制を促す事で炎症後の色素沈着なども防ぐ事ができます (保険適応外、未成年のかたは保護者の承諾が必要)。
未成年の方や、仕事が忙しくて通院が難しい方には、普段から自宅で手軽にかつ効果的にニキビケアができるように、ピーリング剤の配合された石鹸を揃えています。ニキビの原因のひとつである溜まった古い角質を取り除き、新しい良い皮膚ができるように促してくれます。これにより、ニキビの出来にくい肌へと導いてくれます。ボディにも使えますので、毎日のお手入れに取り入れる事をお勧めします。
ご購入の際はクリニックへご相談下さい。お肌にあったタイプのものをお選びします。