睫毛の貧毛症、乏毛症、睫毛の育毛(要予約/自費)
原因
加齢とともに睫毛も細く、本数も少なくなってきます。
つけ睫毛やエクステ、睫毛パーマなど機械的刺激が頻繁に加わっている場合、本来は正常な睫毛であっても、毛が抜けて貧毛あるいは乏毛、ひいては脱毛になることがあります。
また、がんで化学療法を受けていると、薬の副作用で睫毛も伸びなくなり数も減少します。
治療
当院ではビマトプロストを成分とした「グラッシュビスタ」を用います。
「グラッシュビスタ」は2014年9月厚生労働省の承認を受けた睫毛貧毛症/乏毛症の外用剤です(点眼薬ではありません)。しかし、残念ですが保険適応ではありません。使用については医師の説明および同意書が必要となります。
(補足)緑内障点眼薬として開発されたビマトプロストの副作用である眼瞼の多毛症、睫毛の異常(長くなる、太くなる、濃くなるなど)から睫毛の貧毛/乏毛症の治療薬として考えられたものです。
FDA(米国食品医薬品局)の認可を受けて既にルミガンやラティースなどがあります。成分的には同じですがこれらは厚労省未認可ですので安全性や有効性などはグラッシュビスタが優れていると考えます。
効果および実感・経過
効果には個人差があり、約8割の方に効果があります。
まつ毛にも毛周期がありますのでいきなり生えて来るわけではありません。また、まつ毛の伸びる早さは0.15mm/日、3mm/月くらいです。
実感としては、1~2週間で「あれ?っ」と感じ、1ヶ月くらいで「伸びた」と思う、以前は使えなかったボリュームマスカラがつけられるようになったという感じです。地味な反応ですが、治療を始めると徐々に濃く・太く・長くなってきます。16週(4ヶ月)で効果はほぼMAXになり、それ以降は継続しても長くなることはありません。
アジア人の上まつ毛の平均的長さは8~12mm(ちなみに、下まつ毛は6~8mm)と言われています。すなわち、髪の毛の様に長くなる事は無いという事です。
では、中止したら・・・?まつ毛の毛周期の3~5ヶ月を経て元へ戻って行きます。
良い状態を保つためには継続して使用する事をお勧めします。
副作用
結膜充血、かゆみ、めやに、刺激、乾燥感、まぶたの赤味、色素沈着、虹彩の色が濃くなる、眼瞼溝が深くなる(海外のみ報告)など
適応外の方
- 以前、使用されたことがある方で過敏な反応を示したかた
- ベンザルコニウム塩化物にアレルギーのあるかた
- 妊婦/授乳婦、15歳未満の小児
- 緑内障/高眼圧症で、治療または圧のコントロールのために緑内障の点眼薬を使用中の方。
- 円形脱毛症があってまつ毛に及んでいるかた
- トリコチロマニア(毛を抜く癖のある人)
- アトピー性皮膚炎で眉毛まで抜けているかた、眼の周囲に症状が集中しているかた
- 瞼の皮膚に病変があるかた(アレルギー、ケガ、とびひ、など)→治るあるいは状態が落ち着くまで適応外とします。
- 眼瞼のヘルペス(再発含む)
- 膠原病/重症糖尿病のかた
- 麦粒腫、マイボーム腺炎、重症のドライアイ、アレルギー性結膜炎などの眼の病気のかた
- 眼科手術歴のあるかた(眼内レンズ、硝子体手術など内眼手術)
- 無水晶体眼(水晶体のないかた)
お断り:*眼に病変がある方やウィルス性の感染症等の眼の病気、内眼手術を受けられたかたの場合は状態により治療適応です。しかし、眼科での定期的な診察や検査が必要です。当院ではそのような診察や検査は出来ません。ご希望の場合はかかりつけの眼科で処方してもらうか、取り扱いのある眼科でご相談いただく事をお勧めします。
*15歳以上20歳未満の方は、当院ではご両親の同意を別途必要とします。
料金
当院を初めて受診のかた、使用歴はあるが当院で初めて購入のかた:初診料必要
当院で美容治療中のかた:再診料必要
2回目以降、グラッシュビスタのみ購入の場合は薬代のみ。
グラッシュビスタ5cc(塗布専用ブラシ140本付、約2ヶ月分)¥22,000(税込)